インドからのオーディオレビュー

インド在住の高級オーディオファイルがオーディオコンポ、イヤホン、ヘッドホン、音源(CDなど)のレビューやニュースをお伝えしていきます。
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Jorma Design Primeの電源ケーブル導入

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今回はJorma DesignのPrime Powerを導入したので、そのインプレッションです。

SN感の良さ、充実した中低域、音の鮮烈さと定位の良さ、独特の付帯音を感じるケーブルである。

まず超というほどではないが、十分ハイスピードと感じる。
最低域までレンジを伸ばしながら、適度で膨らまない量感を保っているが、そのスピード感と素早い
立ち上がり・立ち下りに支えられて、もたつかないのは好印象。


切れ込むような立ち上がりの良さから由来する鮮鋭さ・キレが印象的で、特に弦を弾く音・ドラムの
皮が鳴る音はインパクトがある。
その鮮鋭さによって音の焦点が合わせられ、楽器の定位の良さを演出している印象がある。
さらにはスピード感と相まって、音像の奥行き表現を豊かにしている。


高域に派手さはなく、銀線と比べるとかなり大人しい。SN感が良く高域の微弱音を良く拾う傾向には
あるが、高域を演出するような作りにはなっていない。

主に中低域の情報量が充実しているため音場が少々窮屈になる側面もあるが、焦点の合う定位の
良さとSN感に支えられて、ある程度は音の分離が保たれているものと感じる。


Quantum Purifier由来の付帯音はSTAXやゴールドムンドが奏でる中毒性のある美音・艶やかさと
は少し違ったベクトルであるように思える。
またこの付帯音が故に温度感(のようなもの)が上がっていると感じる。


この付帯音のせいで純然たる静寂・SN感の良さを感じるというよりは、作られたSN感の良さのように
思えてしまう側面がある。

また通常SN感が良いアクセサリの音像は小さめに出る傾向のものが多いと思うが、豊かな情報量と
QP由来の付帯音があるため、像が少し大きめになっているような印象を受ける。
 
またアンプ(Devialet)に使用した場合、同価格帯のCrystal Cable Dreamline Plusと比べて、
ヴォーカルの実体感が乏しく空虚に感じられた。
ヴォーカル勝負では相手が悪いというのもあるが、"Quantum"の名の通り人が存在と非存在の
狭間にいるようなイメージで、表情を出しきれていない。

またコンプがかけられた音・打ち込み系との相性はイマイチである。QP由来の付帯音がコンプ音と
相互作用をして、音が膨らみがちになってしまうことがある。
バスレフ型や箱鳴りするスピーカーだとこの傾向はさらに顕著になるだろう。


電源周りに入れるとQPの印象が目立たず、基本性能の高さというメリットを存分に享受できるが、
アンプに使うと上述の印象が顕著になってしまい、女性ヴォーカルや打ち込み系メインで使うには
少々厳しいように思えた。


同価格帯で傾向の似ているCrystal Cable Dreamline Plusと比べると、以下の通り。

中低域が充実しており、音に厚みがあるPrimeの方が良くも悪くもクラシック再生で必要な要素を
満たしていると感じる。

Dreamline Plusは明るくカラフルであるが、線が細く最低域のレンジに限界があるため、好みが
分かれる。

私はヴォーカルの表情・実体感と付帯音の少なさでDreamline Plusに軍配を上げるが、多くの
オーディオファイルはPrimeを選択するのではないかと思った。


2016年1月24日補足:

一般的にはPrimeも音像型であり、十分ヴォーカル向きのケーブルです。

音に厚みや硬さがあるので、コンプ音や打ち込み系との相性が一概に悪いとは言えないと思う
ようになりました。
厚みが十分なシステムでは過剰になりかねませんが、付帯音を削り過ぎているようなシステム
であれば、コンプ音は聴きやすくなると思います。

また特に上流でのパフォーマンスはかなり高いと思います。


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【ハイレゾ音質レビュー】ワンダーステラ、アネモネ、Velvet Rays、One Light

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ワンダーステラ - fhana

・基本的な傾向はOutside of Melancholyと似ています。(音が少し薄いですね)

・抜けは普通~やや良いレベル、ベースとドラムの量感が結構あって低域が緩いので、
そのせいで全体的に見通しが悪くなっている印象です。(主にサビ部分)

・ヴォーカルは強調されていて埋もれることはありませんが、システムによっては口が
大きくなるかもしれません。

採点:5.5点


アネモネ - ClariS

・ベストアルバムのハイレゾよりも抜けが悪いため音質が少し落ちていて、borderの
シングル盤と同じくらいです。

・抜けの悪さを除けば、音場もそこそこ広くてヴォーカルが窮屈な感じがせず、低域が
膨らむわけでもないので、鳴らしやすい音源だと思います。
(ドラムの定位は今ひとつですが)

採点:5点


Velvet Rays - 雨宮天

・前作「月灯り」と比べると曲調と楽器の問題もあって、非常に聴きづらくなった印象です。

・抜けは悪くないですが、ベースの主張が激しく低域が緩いので、そこをコントロールできるかが
鍵でしょうか。

・音場は狭くないですが、ベースとドラムのせいでヴォーカルがかなり窮屈です。

採点:4.5点


One Light - Kalafina

・相変わらずKalafinaの録音という感じで、抜けが悪くヴォーカルと楽器が中央に密集していて、
モコモコして見通しが悪いです。

・とは言え、heavenly blueと比べると少しだけ抜けがよくなって、ヴォーカルも若干分離されて、
ドラムも悪くないので、少し聴きやすくなったように感じました。

採点:3.5点


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【ハイレゾ音質レビュー】比較的最近のシングル5曲(アニメ系)

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久々の更新となってしまいましたが、相変わらず良い音源がないので、纏めて記事に
しました。

Ring of Fortune - 佐々木恵梨

・穏やかな曲調で所々に細かい音がかなり盛り込まれているので、その点はハイレゾ
 の良さを堪能できる音源だと思います。

・音場は広い方ではないですが、楽器は適度に散らばっていて窮屈な感じがないです。

・抜けは普通~少し悪いレベルで、ドラムの定位だけ今ひとつで、ヴォーカルの周辺に
 固まっています。

・システムによっては花火の音がびっくりするほどリアルに表現されます。

・低域は緩めですが量感があるわけではないので、これくらいは鳴らしたいところです。

・抜けがもう少し良くて、ドラムの定位が良ければかなりいい線行っていた気がします。

採点:5.5点


Luminize - fripSide

・音場は狭い方ではないのですが、音数が多くヴォーカルと楽器が分離し切っている
 わけではないので、特にヴォーカルが窮屈です。

・前回のアルバムInfinite Synthesis2よりも抜けが悪化した印象です。

・低域はそこまで目立たないと思いますが、音の分離が良いシステムでないとうまく
 鳴らすのは難しそうです。

採点:5点(音の分離が良ければ+1点くらい)


infinity beyond - 綾野ましろ

・今までの綾野ましろの曲と比べるとクリップしている感じが薄れ、抜けも向上したので、
 少し良くなった印象です。

・ヴォーカルは強調されている感じがあり、システムによっては口が大きくなるかもしれ
 ません。

・低域は少々緩く量感もそれなりなので、その点は鳴らしづらいかもしれません。

・音場は広い方ではないですが、窮屈な印象は余りありません。但しドラムの定位は
 今ひとつですし、ベースも目立たないとは言えヴォーカルと被ります。

・曲の問題かもしれませんが、高域が耳に付くケースがありそうです。

採点:5点


DREAM SOLISTER - TRUE

・全体的に抜けが今ひとつで、ヴォーカルや楽器も中央に密集していて、窮屈です。

・ヴォーカルが埋もれることはないと思いますが、最後まで伸びきらない印象です。

・こちらも低域が少し緩めですが、量感が余りあるわけではないので、鳴らしたい
 ところです。

採点:4点


GATE~それは暁のように~ - 岸田教団&THE明星ロケッツ

・全体的に抜けが悪く、低域が緩めで量感もあるので、鳴らすのが難しい印象です。

・奥行きも少し感じられ、ドラムの定位はいい方だと思いますが、ベースの主張が
 激しくヴォーカルと被ってくるので、引き剥がすのに苦労しそうです。

・音場の広さはまずまずで、ベース以外の楽器は程よく分離されている印象です。

採点:4点


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