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ELAC FS609 CEとCL330.3 jetを並べた様子。


購入してから一か月程度経過して音が落ち着いてきたので、レビューしたいと思います。
(CL330.3 jetはエージングでかなり音が変化したのですが、FS609 CEは余り変わっていない印象です)


・超高域から超低域に至るまで抜群の解像度・情報量・S/Nを持ったワイドレンジな音であるのに加えて、
 スピード感も伴っているので、音が次から次へ溢れ出してくるような感覚を味わえます。

・ELACの特長であるリボンツイーターから発せられる煌びやかな中高域は健在です。
 リボンツイーター搭載の同軸ユニット(X-JET COAX II)は極めて優秀であり、通常のJET IIIよりも一段と
 表情豊かで魅力的な中高域になっています。(特にヴォーカルや弦楽器)

・低域は最低域の深いところまでしっかりと出ていますが、ウーファーの口径が小さいこともあり、タイトに
 引き締まっていて暴れない傾向です。

・音場が上下左右前後に広く展開すると同時に、音像定位も良好。さらには奥行きも伴っていて立体感の
 ある音像です。

 ※スーパーツイーター4PI PLUS.2のクロスオーバーは6kHz, 9kHz, 12kHz 16kHz, OFFから選べます。
  4PI PLUS.2は360度指向性であるため、6kHzに近いほどSpaciousと実際に書いてあるように音に
  広がりが出て、OFFに近いほどFocusedと書いてあるように焦点が合うようになります。

・女性ヴォーカルや弦楽器には艶や潤いがあるのに対して、ドラムのアタック感やギターの切れも良好で
 両立しずらい要素がしっかり両立しています。

・クラシック・ジャズからポップス・ロック・メタルに至るまで、どんなジャンルも楽しく聴けると思います。

・性能をフルに発揮させるためには広い部屋が必要です。
 ウーファーのバスレフはボトムについていますが、同軸ユニットはリアバスレフなので背面のスペースも
 注意が必要です。

・アンプが非力であったり、チェンネルセパレーションに優れなかったりすると、情報量を持った音をうまく
 捌けず団子状態になって、悲惨になりそうな予感がします。


残念ながら、日本でELACの600シリーズはそろそろ取り扱い終了らしいですね。
VX-JETを搭載した500シリーズはまだ聴いていませんが、個人的には330CEにJET Vを搭載するモデル
チェンジをする代わりにVX-JETを搭載したブックシェルフBS502 VX-JETとかを出してもらいたいですね。