Crystal Cable Dreamline Plus Power

この度、最近ハイエンドケーブル界隈を少し賑わせている(?)Crystal CableのDreamline Plusの電源ケーブルを購入しました。

最上位モデルであるAbsolute Dreamと全く同じMono-Crystalの銀導体を使用していますが、Absolute Dreamは4本使いに対して、Dreamline Plusは2本です。
またプラグもAbsolute DreamがFurutechのFI-50ペアに対して、Dreamline PlusはWattgateの330+350 RH Evoになっています。

一般的な傾向としては導体本数が少なくなると、情報量と左右への広がりが一段なくなる代わりに、スピード感・切れと(情報量が落ちたことに伴って)音の分離感が上がると想定しています。

エージングが終わる前かもしれませんが、ファーストインプレッションは以下の通りです。

・奥行きが非常に深く音場も左右に広く、強めアタック感に加えキラキラとした清涼感もあるため、ダイアモンドダストがこちらに飛んできて包み込まれるが如き音のシャワーを堪能できます。

・銀導体ということもあって中高域は煌びやかで、抜群の抜け・S/N感・解像度(20万円前後クラスのDevice1SEよりも一~二段階上)です。
 最近解像度は二の次にしていましたが、久々に「こんな音鳴ってたんだ。」と思うことが多いです。

・超が付くほどのハイスピードと立ち上がりの速さで分解能も高いため、音数の多いソースを捌くのがうまく、聴いていて全くストレスがありません。
 一方でアクセルベタ踏みのような側面があって、少し減速してもいいと思うところでも減速しないなど忙しないと感じることもあります。

・低域は締まっていて軽やかですが、タッチというのか立ち下がりがあっさりしていると思う方もいるかもしれませんし、最低域のレンジも浅めです。
 中高域の主張が激しく、低域は締まっているため、結果として低域が目立ちにくい作りです。

・銀単線ということもあって音は少し硬質でアタック感は極めて良好、特にドラムやピアノの存在感や定位に効いている印象です。
 切れも十分ですが、個人的な欲を言えば、もう少しギターの切れがあると良かったです。

総じて長所と短所がはっきりしているケーブルであるため、嵌る方は嵌るし、ダメな方には全くダメというタイプですね。
今回はDevialetの緩い部分を解消させることを目論んで導入しましたが、正解のようでした。

エージングで印象が変わる可能性がありますが、エージングが済んだ頃にOceanic StatementとDevice1SEとの聴き比べをする予定です。
現在壁から電源タップまでをOceanic Statementにしていますが、それに全く負けない個性があります。


2015年9月19日追記:
エージングが終わって、スピード感は少し落ち着いてきました。
銀線特有の粒が小さい音であるので、音場が少々散らかるような傾向があり、定位が良いとは言い切れないかもしれません。

2015年10月23日追記:
Jorma Design Primeと聴き比べた結果、ヴォーカルの実体感と表情が非常に優れていることが分かりました。
初めのうちはセッティングなどの詰めが甘かったせいで、ヴォーカルの定位がずれているような感覚があったので、見落としていました。

また上位のAbsolute DreamはNordost OdinやStage iii Concepts Krakenよりヴォーカルの実体感は上だと意見も頂きましたので、ご参考まで。