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さて、無事インドに戻ってきて、
Sonicweld Diverter HRを落ち着いて聴く機会が作れましたので、

レビューをしたいと思います。 おまけでM2TECH hiFace TWOとの比較も載せておきます。

(本当は単体のCDプレーヤーやトランスポートとも比較したいのですが、残念ながら持ち合わせて

 おりません。。)


尚、前作のDiverter無印と比較すると、ディスプレイが付き、専用ドライバが必要になり、24bit/

192kHzASIOに対応するようになりました。

実際に前作は聴いてないのですが、スピード感・アタック感は良好なものの、SNが悪く荒削りな音

だという前評判を聞いておりました。


さて、Diverter HRをじっくり聴いた印象は、


・専用ドライバでASIO対応になったこともあってか、少なくともSNが悪いという印象はない。


・超ハイスピードなのに加えて、解像度も伴っているため、奥行きがあって立体的に聴こえる。

 (奥行きがあるので、ヴォーカルとドラムが被らずにしっかりと分離される)


・完全な音像傾向の音であり、音が左右に広がる傾向はない。


・低域の解像度が特に良く、締まりも良好なのでベースの音階が非常に追いやすい。

 (低域をねじ伏せて鳴らす傾向で、低域が暴れやすいロック・ポップスを聴くのには丁度よい)


・音がアグレッシブに前へ出てくる傾向で、ドラムのアタック感・ギターの切れは非常に良好。

 (荒削りという印象ではない)


・艶や潤いはあまりなく、クールで渇いた硬質な音の傾向。

 (通常アタック感・切れと艶・潤いは相反するので、当然と言えば当然ですが)


又、hiFace TWOとの比較では、


・双方ともハイスピードで音の傾向は近い。


・中高域の解像度は一~二ランク、低域の解像度は二~三ランクDiverter HRの方が上。


Diverter HRは奥行きがある音なので立体的に聴こえるが、hiFace TWOは平面的に聴こえる。

 (Diverter HRはヴォーカルとドラムが分離されているが、hiFace TWOは被り気味)


Diverter HRはピントがあっているように聴こえるが、hiFace TWOはぼやけている印象。


・艶や潤いはhiFace TWOの方がある一方、アタック感や切れはDiverter HRの方が遥かに優秀。

 (hiFace TWOに潤いがあるというより、Diverter HRの音が相当渇いているだけという説も)



Diverter HRは一般的なハイエンドオーディオとは逆方向な音の傾向に加え、USB-DDC30万円
という
価格からしても万人にお勧めできるモデルではないので、出来れば試聴してから購入を
決めた
方がよいと思いますが、残念ながらデモ機はないようです。(売る気があるのだろうか)


参考までに書いておくとクラシックには向かないと思いますが、ロック・ポップスはストレス
なく聴けるのでお勧めできます。

低域の解像度は良好なので、録音が悪いソースも問題なく鳴らせますが、よそで潤いを加えて

あげないと、女性ヴォーカルは魅力的に聴こえないかもしれません。


尚、hiFace TWOと比較した限りでは当然差はありますが、圧倒的な差が出るという感じはない
ので、
DAC・アンプ・スピーカーを揃えてから最後にDDCに手を付ければよいかなと感じた次第
です。


とは言え前回の日記の通り、辛口な低域とアタック感が欲しかったので、購入して正解でした。

来週あたりにBus Power-Proが日本から到着する予定なので、追加した感想を別途書きたいと

思います。



~再生環境~

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DDCSonicweld Diverter HR (+ Kimber Cable silver USB)

     M2TECH hiFace TWO

DAC+プリメインアンプ:Goldmund Telos390

スピーカー:ELAC FS609 CE


デジタルケーブル:Kimber Cable KS-2020

再生ソフト:Frieve Audio (ASIOドライバ使用)



hiFace TWOはこちらから M2TECH USB DDコンバータ hiFace-TWO